東日本大震災

こんにちは。博多区のやまだホワイトクリニック歯科の中村です。

今日は3月11日、ちょうど5年前に東日本大震災が起きた日です。宮城県では震度7が観測され、この地震により巨大な津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に大きな被害をもたらし、多くの死者・身元不明者が出ました。

当時私は研修医で、病院のテレビに衝撃的なニュース映像が流れたのを鮮明に覚えています。

震災に関するニュースを見ていると、被災地では多くの歯科医師たちが活躍していたようです。全員歯科医師で構成される人気音楽グループGReeeNのメンバーが被災地に行ったことは有名かと思います。

被災地では大きく次の3つの場面で歯科医師が必要とされるとのことです。

①身元確認 

 歯は固い組織で、高温にも耐える上、全ての歯の状態が他人と似ているケースが少ないため、高確率で絞り込みができ、身元確認に有効な手段とされているようです。この手段により10数%~20%もの人の身元が判明したという報告もあります。

②歯科医療の救護

 大きな避難所や保健センターに緊急で診療できる体制を整え、治療を行うこと。被災地でも多くの人が歯の痛みや、歯周組織の痛み、入れ歯の不具合などを訴え、歯科治療を必要としていたそうです。

③歯科保健活動 

 阪神・淡路大震災においては、肺炎が震災関連死の1/4を占めていたそうです。そのうちの多くが誤嚥性肺炎ではないかと疑われています。これを受けて東日本大震災では、ご高齢の方もしくは子どもを中心として口腔ケアなどの歯科保健活動が積極的に行われたようです。

実際に被災地に行くことは出来なくても、正しい口腔ケアの方法を患者様に伝えて行く、日々歯の大切さを伝え、予防の大切さを訴え歯科疾患の重傷化を避けるなど、歯科医師としてまた一個人として何が出来るかを改めて考えさせられた一日でした。