今週は先週のレーザー導入に引き続き、バキュームミキサー(真空練和器)導入についてお知らせします。
そもそも、歯の治療を行い、詰め物・被せ物ができるまでどういった行程があるのでしょうか。
まず、虫歯を発見し治療が必要と判断すると、感染している部分を削り、そこを何かしらで埋めるということになります。虫歯ができた場所や、範囲によって治療方法が変わってくるのですが、歯と歯の間に虫歯ができたり、虫歯の範囲が大きいと多くの場合が型とって詰め物・被せものを作るということになります。
型取りをすると、院内にある技工スペースで型に石膏を流し、患者様の口の中を再現した模型を作ります。それを噛み合わせの記録と共に、技工士さんに指示を添え詰め物・被せものの作製をお願いします。こうして皆さんの元に詰め物・被せ物が届けられ、物を噛むことができるようになるのです。
これらの行程で少しでもエラーを少なくすることが重要となります。
削る行程では、詰め物・被せ物がきちんと入り、かつ、外れにくい形になるように注意します。
型取りの行程では、型取りの材料の温度管理や、型が歪まないように固定すること、きちんと固まるまで待つことなどに注意します。
石膏を流す行程では、正しい分量と水量で石膏を混ぜ、石膏に気泡が入り込まないようにし、それを型に流し込むときにも気泡が混じらないようにすること、石膏の重さが型取りしたものを変形させないようにすることなどに注意します。
少しのエラーでもそれぞれの行程で起こってしまうと、それは大きなエラーとなり詰め物・被せものが合わないということになってしまうのです。
今回導入したバキュームミキサー(真空練和器)は、石膏を練る行程でエラーを少なくしてくれます。下のプラスチック容器に石膏と水を入れ、本体に挿入すると中の羽が回転して石膏を練り、同時に中が真空状態にされて行くので練った石膏は気泡の混じっていない美しい仕上がりになります。
皆様により精度のの高い詰め物・被せものを提供して行けるよう、スタッフ一同精進して行きたいと思います。
また当院には型取り不要のセレックという機械を導入しており、症例にもよりますが、即日治療を完了することが可能なものもあります。セレックについてはまた別の機械にお話ししたいと思います。