粘液嚢胞(ねんえきのうほう)とは唇や舌、頬(ほほ)の粘膜にある小唾液腺(しょうだえきせん)が塞がり、唾液が粘膜の下にたまった状態になることがあります。あまり痛みはありませんが、ぷっくりと膨れている状態です。表面が破れると、中から粘り気のある唾液が排出されて、いったん膨らみがなくなります。破れた傷が良くなるとまた膨れてきます。柔らかい膨らみで周りと同じ色だったりやや青みを帯びていたり、何度もつぶれたものではやや白色がかったものもあります。
<原因>
食べているときにうっかり舌の先や頬の内側の粘膜を噛んで傷つけてしまったり、歯ブラシやかたい食べ物などで口の中を傷つけたりしてできます。矯正器具や入れ歯の部品などで口の中を傷つけてしまうことが原因ともされています。
<治療方法>
大きさに変化がなく日常生活に支障がないようであれば、刺激をしないように注意をしていれば自然治癒する可能性もあります。しかし、原因となっている唾液腺の除去をしない限り、再発の可能性があります。
治療としては粘膜を切開し、粘液嚢胞の原因となっている小唾液腺を除去する手術を行い、嚢胞を摘出することで再発を防げます。しかし、頬や唇を噛むくせがあったり、歯並びが悪かったりすると再発する可能性もあります。