歯石と口臭の関係

今回は歯石と口臭の関係についてお話しようと思います。

 

口臭の原因となる「歯石」とは、歯に付着した歯垢(=口の中の細菌や、細菌が出した老廃物の塊)が唾液中のミネラル成分(カルシウムやリンなど)と結合して石のように固まってしまったもののことです。

歯石は、ボコボコと穴の空いた軽石のような形をしており、そこに細菌が住み着いたり、汚れが溜まったりします。しかも、こびりついてしまった歯石を自分でキレイにする事は難しいので、歯医者へ行く必要があります。

歯に歯石が付いていたら、それは細菌の温床になってしまい、いずれは歯周病を引き起こす原因になってしまうのです。

 

歯石が原因となって引き起こす臭いとしては

1歯石にたまる細菌が発生するガス

歯石は非常にザラザラしているので、そこに歯垢が溜まりやすくなり、細菌も増殖します。この細菌の中には歯周病の原因菌も混ざっており、それらが「硫化水素」や「メチルメルカプタン」というガスを出します。これは玉ねぎや卵が腐ったような臭いで、「硫化水素」は硫黄を多く含む温泉のあの特徴的な臭いの元です。

2 歯石による歯茎の出血

歯石は歯垢の塊なので、歯垢のたまりやすい歯と歯茎の境目などにできやすくなります。その歯石が歯茎を刺激することで、歯茎が出血しやすくなります。生臭く感じるのはそのためです。

3 歯石付近の歯茎にたまる膿

細菌の温床となる歯石は汚れの塊で、体にとっては排除しなければならない異物です。ですから、歯石付近の歯茎では、その異物を排除するために白血球などの免疫物質がつねに細菌と戦っており、その影響で歯茎は血流が激しくなって腫れを引き起こします。また、その白血球の残骸や死んだ細菌が汚れた膿となります。
歯石だけでなく、この歯茎にたまる膿も悪臭を放つひとつの原因になります。

このように歯石がある事で口臭が出ることもありますので、気になる方は歯科医院での定期的なクリーニングをしてみてはいかがでしょうか?