こんにちは。やまだホワイトクリニック歯科 院長の山田友康です。
今日は、永久歯の7番目の歯、第二大臼歯のお話をしたいと思います。
一般的に、第二大臼歯(12歳臼歯)は10~12歳で萌出するといわれていますが、近年、18~19歳の年齢層においてさえも、第二大臼歯の未萌出や半萌出が報告されています。実際、私の長男は19歳でありますが、高校生の時で左の上下、右下の3本の歯が未萌出でありました。
しかしその理由については明らかにされていなかったのですが、そういう中、岡山大学 大学院 医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田教授らの研究グループは、同大保険管理センターの岩崎良章准教授との共同でおこなった横断研究で、第二大臼歯の生え方に異常のある人は、かみ合わせの異常が多いことを発表されました。
研究対象は18,19歳の大学生2205人。通常、大学生となる年齢では上下左右に合計4本の第二大臼歯が生えています。しかし、今回の研究で、第二大臼歯が1本以上未萌出の人が18人、半萌出の人が240人もいました。
この結果について研究グループは、生える方向への障害や生えるためのメカニズムの欠損があげられると報告しています。歯並び、かみ合わせに異常があることで、第二大臼歯の前後に十分なスペースがなく、生える方向を邪魔をして未萌出ということが起こってきたのではないかと思われます。
かみ合わせと未萌出との因果関係ははっきりとは言えませんが、「かみ合わせを正常にすることで、適正な時期、場所に歯が生えるようになるかもしれない。また、第二大臼歯の生え方が悪いと第一大臼歯の歯周病に影響を与えてしまう可能性も見出しているので、第二大臼歯が正常に生えることは歯の疾病予防にもつながる。」と森田教授は話しています。
ちなみに、私の長男は矯正をしないといけないくらいの、かみ合わせ、歯並びが悪く、第二大臼歯が未萌出のために、矯正がまだできないとのことで、先日、萌出を促すために、親不知の抜歯と、開窓術を上下におこないました。落ち着いたら、矯正をはじめます。
みなさんも第二大臼歯がまだ生えていないお子さんをお持ちの方は、ぜひご相談ください。